浜口です。まずは定点観測を。前回の当ブログのアップ日(2021年12月6日)以降の「浜口流コア・サテライト戦略」銘柄について下記2つの図、上は株価が12月3日時点、下はその2週間後、株価が12月17日時点のデータです。


このブログは2週間に1度更新するようにしていますが、そんな中でここ2週間、私がとった投資行動は以下の通りです。
・日本郵船は手仕舞い。一方で米FOMCに前後して、日本製鉄と三井住友FGの組み入れを増やしました。三井住友FGの配当利回り5,34%に赤丸がしてありますが、これは覚えておいてください。あとで説明します。また新たに、トヨタを新規組み入れました。

トヨタについては、日経の12月15日日経朝刊の一面「トヨタ、EV巨額投資にカジ 「後ろ向き」払拭に4兆円」に驚かされました。
これまで電気自動車部門に弱いと言われていたトヨタが、これで様々なエンジンの車に対応できるようになる。今後、本当に電気自動車時代が来るのかはわからないにせよ、どうなってもトヨタはフルラインアップ状態、対応できる。
そんな感を強くし、組み入れてみました。私の分類で言うとサテライト銘柄の位置づけ。予想配当利回りはこの表では空欄になっていますが、実際は2.24%近傍です。
トヨタは2030年までにEV開発に4兆円投資し、2030年にはバッテリーEVの販売台数を350万台とすると目標を発表しました。350万台といったら、トヨタが世界一の電気自動車メーカーになることを意味します。「さすがにトヨタの底力」と感じましたね。この状況でこの銘柄に投資していないとなると、のちに大いに後悔する。そんな気持ちにすら、させられました。
前々回のブログで、①「現政権の株主軽視政策、特に金融所得課税強化」が改善されていない中、②米国でパウエル議長が発したテーパリング(量的緩和の縮小)の加速発言もあり、キャッシュポジションを高水準で維持しました」と書きました。前者①は相変わらずですが、私はこんな解釈をしています。
サラリーマンが上司を選ぶことができないように、投資家は首相を選ぶことができないよな
日本株も徐々に現政権慣れしつつ、現状を少しづつ織り込みつつあるように思われます。本件は過度に懸念しなくても良くなりつつあるのかな。そんな印象を持ちつつあります。まあこれは、期待を込めてですが……
後者②のテーパリングについてはパウエル議長のアナウンスが良かったせいか市場は好反応、従い、前後して株式の組み入れを少し増やした次第です。
これは今までも一貫して書いていることですが、当ブログで披露している投資環境見通し、相場観については、実は方向性として変化があるわけではないのです。景気敏感バリュー株は、徐々に上昇に転じる銘柄が多くなろうと考えます。上記はこの相場観の元、行った投資行動です。
さて、ここからは今回のメインテーマ、「トヨタ、そしてコア銘柄としての三井住友FG」について考えていきます。 トヨタについては説明済みですので、ここでは三井住友FG」について。

私は先日、投資家バーStock Pickersで、メンター役をしてきました。
今回はここでのことをご紹介、お話ししたいと思います。
「メンター」として、投資家バーの投資初心者デーに行って来たけどな
参加者は様々でしたが、確かに初心者から投資歴3年目ぐらいの方が多い様子。私が振った話で 1番関心を持ってくれた話は、「8316三井住友FGに投資したらどうか?」というテーマ話でした。以下のような感じで、話を展開させました。
銀行に預金をしても、金利はゼロに近い。ところが銀行株、特に8316三井住友FGに投資すれば、5.34%の配当利回りが得られます。具体的には銀行に一年間100万円を預けても、金利は100円ぐらいでしょうか。これが株を買っていれば、配当額は53,400円(税引き前)になる。 5年定期にした場合と比較するとこの差はますます拡大、定期預金なら5年間預けても受け取り金利は低水準にとどまるでしょうが、株式投資をしていれば、現状の配当が続くことを前提に配当額は53,400円x5年=267,000円前後になる(税引き前)。
ましてや8316三井住友FGは累進配当制度を取り入れているので、今後の毎年の配当については増配もしくは横ばい、少なくとも減配はない。となると受取配当はさらに増加することが期待されますよね。以上に加え自社株買いも行う予定なので、「高水準な配当をもらいながら、ゆっくりと株価上昇を待つ」スタイルの投資に向いた銘柄だと思いますよ。
銀行業は、低い金利で調達しより高い金利で融資を行うのが本業。それが現在はその金利差が取れなくて苦労している。一方で投資家がこの銘柄に投資すると、労せずして5.4%の配当利回りが得られるわけですから、これじゃあ立場が逆、投資家の方が銀行業で利益を得ているみたいですよね……と、締めくくりました。
以上です。今回はこの辺で。みなさんの株式運用の参考になれば幸いです。
なお皆さんの株式運用は、くれぐれも自己責任でお願いします。ここは再強調させていただきます。